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ここは独断と偏見による映画評のコーナーです。
映画館で見た映画だけにしぼってあります。
ネタばれもありますので、まだ見てない映画のレビューを読む時は気をつけてください。
☆は5つが最高です。

●●Movie No.50●●
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ソード・フィッシュ ☆☆☆☆☆ 2001.11/03
 これはホンマにおもろかった!すぐまたもう1回見たい!と思える映画。

 予告編のあの「マトリックス風・爆破シーン」も、本編ではもっとすごい!「ジョン・ウー風・両手に拳銃バンバンシーン」もかなりカッコいいし、さらにビックリするトリックもあるし、なんといっても○○が宙吊りでロスの街をブランブランするとこなんかメッチャおもろい!

 最初におっきな事件をバーンと起こしといて、さて実はその4日前というストーリーの語り方も「へー、なるほど」って感じ。そっからのテンポも気持ちよかった。

 トラボルタがまたまた非情な悪モンでこれまたカッコよく、ほんまに楽しめた。

 まあ、一番おもろかったのはラストやね。
 ネタばらしやけど、巨額の大金をせしめたトラボルタは国家の安全のために、その金で「個人的」に戦争を始める。その標的はテロリスト!!アメリカを敵にまわしたらコワイんじゃー!ということにテロリストが気付くまでテロリストをやっつけていくという使命感に燃えて、トラボルタは「1人特殊部隊」となるわけ。
 これって、めちゃくちゃタイムリーな話題やけど、アメリカでの公開はテロ事件の前やったんやろなあ。
 最後のニュース画面で「○○テロ事件の主犯と見られているビン・○○○○氏が大西洋上でヨット事故により死亡しました」なんちゅうテロップが出るなんて、ブラックすぎるでー。

 しかし、おもろかった。こういうノリの映画、大好きです。

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●●Movie No.49●●
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トレイニング・デイ ☆☆ 2001.10/28
 デンゼル・ワシントンはいつでも「善い人」ばっかりの役やったけど、とうとう悪モンの役に挑戦?!っちゅうから、なぜか期待した・・・?

 ロス市警麻薬取締課に配属された新人とそのチームメイトでボスの「たった一日のトレーニング・デイ」におこった出来事!!その日の朝から夜までの話。

 デンゼル君、悪い悪いヤツです。チンピラギャングとか学生さんをおどして小銭かせいだり、持ってた麻薬をかすめとったり、自分のミスを金で帳消しにするために友だちも簡単に裏切ったり・・・。でも、最後には正義の味方になるんやろーと思ってたけど、最後の最後までほんまに悪いヤツのまま死んでもうた。ガクッ!

 まあ、ストーリーは「そんなもんか」という感じやってんけど、それよりも「ロスにもあんなにヤバい場所があるんやなあー」と感心?するほど、恐い場所ばっかりが舞台になってたので、「おいおい、ウチの兄ちゃん、大丈夫か〜」って心配になったで。
 まあ、あんな物騒なところには用事ないから行けへんやろうけど、ほんまにやばイとこもあるんやなあ。ニューヨークのヤバい所よりももっともっと恐そうやったで。あれは地図でゆうたらどのへんなんやろう??分かったとしても行く気はないけどね。

 デンゼルさん、今度はええもん役にしといてなー。悪モンはやっぱり似合いません。やめときなはれ。

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●●Movie No.48●●
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トゥームレイダー ☆☆ 2001.9/29
 ゲームのトゥームレイダーなんて1回もやったことないけど、アンジェリーナ・ジョリーの超ボイン(古っ!)に惹かれて見に行ってしまった。しかし、あの巨乳、ひょっとしてCGかい?ゆれまくっとったでー。ボヨヨン、ボヨヨン、ダッダーン!

 さて、インディジョーンズのような、ハムナプトラのような、マトリックスのような、ダークエンジェルのような、どっかで見たことあるようなシーンばっかりの「ふ〜ん」という映画でしたな。ゆうほどストーリーも凝ってないし、笑えるパロディもないし、案外まじめに作った「お宝探検アクション」ものでした。

 ジョン・ボイトがスで親子共演していてびっくり!

 それにしても、極寒のアイスランドでさえTシャツとコート1枚だけというララの薄着には脱帽。寒ないんかいな。カゼひくでー。他の人はみんないっぱい厚着してるのに、アンタだけTシャツかいな。
 それと、黒の短パンはあんまりカッコよくないでー。アメリカ人はあんなん好きなんかいな?悪趣味やのう。
 それと、最近の映画の音楽って、ガチャガチャうるさいロックばっかりでおもしろないのう。ロックもうるさいのはアカンでー(ワシも年いったのう)。

 最後に・・・ララはなんであんな大豪邸に住んでるンや?宝探しはそない儲かりまっか〜?

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●●Movie No.47●●
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スコア ☆☆☆ 2001.9/28
 いやー、なつかしいというか、古臭いというか、単純明快な「金庫破り」ストーリー。いろんな仕掛けがよくできてます。たしか70年代のフランス犯罪映画ってこんな感じだったよね。単純に金庫破りとか現金強奪とか犯罪がうまくいくかどうか、はたまた警察の捜査は?っていうだけの映画。
 逆にそれが新鮮で印象的。スカッとする犯罪映画はよろしい!

 デ・ニーロが非常にがんばってる!というか、肉体の限界に挑戦してる!っちゅう感じでかわいらしい!ショーン・コネリーが(もうエエおじいちゃんなのに)「アベンジャーズ」「エントラップメント」とかのアクション犯罪モノでブイブイゆわしてるから、それに対抗したんかな?かなり体を使って演技してるでー。これは見もの。

 しかし、マーロン・ブランド。なんで出て来たん?べつにアンタじゃなくてもよかったんとちゃうのん?デ・ニーロにたのんだん?「オレも映画に出してくれー」って。ぶくぶく太っちゃって、もうダメよ、アンタ。「DNA」に出たとき、アンタの映画人生は終わったんとちゃうのん?

 最後の最後にエドワード・ノートン君が「がっくり」くるシーンがありますが、あれは身体障害者をバカにしたバチが当たったのだ。ざまあみろ!

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●●Movie No.46●●
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ジュラシック・パークlll ☆☆☆ 2001.8/5
 ジュラシック・パークって、もう「ブランド」みたいなもんで、ハズレはありませんわ。単純に恐竜と人間のおにごっこを楽しめたらOKという映画です。その意味で、今回は陸上、水中、空中と、いろんなところでの活劇シーンがあるし、恐竜も前作よりも恐いヤツがでてくるし、十分楽しめました。

 オープニングでユニバーサルのロゴマークが「ズシーン」という足音で震えて、さらにアンブリン・エンタテイメントのロゴも「ズシーン」で震えるところなんか、ボク的には「来た、来たー」ゆう感じでうれしかったね。

 劇場も最近ないぐらいの混雑で、なかなかヒットしそうだし、これは見といて損はないッス。スピルバーグが監督した「AI」がコケて、弟子に監督を任せた「JP3」がヒットしたら、スピルバーグもちょっと辛いかな?

 サム・ニールが1作目に引き続いて登場。ハエ男のゴールドブラムよりも似合ってるかもね。遭難した男の子の父親にウィリアム・メイシー。この人は「ファーゴ」とか「マグノリア」のかなり渋い役者さんやねんけど、恐竜映画に出てもやっぱり「家族の絆」みたいなところでちゃんと演技してる。その子の母親には「ディープ・インパクト」のティア・レオーニ。意外とアクションシーンを上手にこなして身軽なところも見せてくれてた。

 たった90分しかない、最近では超短い映画やけど、ほんまにアっという間に終わっちゃうし、ラブシーンもいっさいなし。キスシーンすらない。子ども連れには最適。
 ラストの軍隊には口あんぐりやったけどね。

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●●Movie No.45●●
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猿の惑星 ☆☆ 2001.8/1
 あの名作「猿の惑星」と同じようなショッキングさを求めるのは無理でっせ。なにゆうても、これはリメイクという名の二番煎じやねんから。というわけか、なんでかシランけど、ティム・バートン監督は完全なアクション映画にしてしまいよったね。単純に猿人VS人間の戦いの面白さ(スピード感のみ)に絞ったというか。人間どおし、猿どおし、人間と猿との感情のドラマっちゅうのは、ほとんどナシや。登場人物の設定も雑やし。

 猿人が興奮すると、そこらへんをキャッキャッと飛び回ってしまうというのはオモロかったで。「すんまへん。ちょっと興奮して猿にもどってしまいましたわ」ゆう感じで。

 ラストになればなるほど、これからの展開が読めてくるし、一発逆転のマル秘作戦もショボいし、最後のワシントンのシーンなんか予想適中で大笑いやし、人間の中に一人だけ超美人がおるんやけど意味なかったし・・・、全体的にはアカンかったわ。

 ただ、スピード感ということでは「ドリブン」も真っ青っちゅう感じで、その画面だけは楽しめます。

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●●Movie No.44●●
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パールハーバー ☆☆☆☆ 2001.7/7
 いや〜、予告編以上によかったわ。こういうのんは珍しい現象です。たいがい予告編が本編以上にカッコいいもんやねんけど、これはよかった。

 元来、戦争映画大好き人間ですから、文句無しに喜べる映画なんですが、期待を上回った出来なので、さらにウレシイです。絶対にリピートして見に行くつもり。

 3人の男女のドラマは(おっと!ここからネタばらしなので、見てない人は読むのは控えてくださいよ。読んでから「しまったー」って思っても遅いですよ。よくある三角関係です。男が戦場に行ってしまい戦死。残された女は、その男の親友とデキちゃう。ところが、戦死したはずの男がひょっこり帰ってきて、男たちの友情が・・・そして女は2人の間で揺れる・・・。使い古された三角関係ですわ。
 そこに真珠湾攻撃が!!!!!!

 この0戦がめっちゃカッコええ。予告編で全部やっちゃてるけど、やっぱりカッコええ。99式艦上爆撃機もカッコええ。元・飛行機プラモ小僧には涙ちょちょぎれまくるシーンの連続。アメリカの戦艦がドカーン、ドカーンいくシーンもすごい!これは予告編以上。驚きのシーンの連続。リアルというよりも「カッコええもん勝ち」という作り方。ここがエエ!ほんまにカッコええから、何回でも見たい。

 しかし、気持ちはとっても複雑になりますよ、実際は。
 だって、前半のドラマで主役の三人に感情移入しちゃってるから、日本軍の攻撃がだんだんハラたってくるんですわ。そんなにいっぱい人を殺すな〜!って。素直にカッコええ〜とばかりは言ってられなくなる。逆に、東京空襲のシーンは日本人としてハラたってくる。これは複雑。どっちの味方でもあり、どっちの敵でもあるというスタンスやから、ちょっと辛い。こちらをたてれば、あちらがたたずという感じ。辛い。

 「ザ・ダイバー」で黒人水兵をやったキューバ・グッディングがまた水兵役。これってお遊び?ケイト・ベッキンセールゆう女優さんは、あの当時の上品な女の人ゆうムードでよかった。ちゃんとナースのお仕事もしてたし、べっぴんセールっちゅう感じ。ダニーのお父さん役でウィリアム・フィクトナー(フィッチナー?)が30秒ほど出てた。「アルマゲドン」「パーフェクト・ストーム」の人。この人、もっとクローズアップしたりーなあ、ええのに。
 山本五十六は三船敏郎じゃなきゃー、ねえ。日本軍の描写は例によって「妙ちくりん」でした。

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●●Movie No.43●●
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A.I. ☆☆ 2001.6/30
 「メトロポリス」と同じような未来社会。もう人型ロボットは完全に人間社会に普及していて、セックス・ロボットなんてもんまであるような時代。ってことは「ターミネーター」みたいな時代??ではなくて、案外、ロボットと人間が共存している時代。それでも、ロボットに反感を持つ人間もいて、ロボットをぶっ壊すショーとかもあるような時代。

 そんな時代に、子どもが不治の病で植物人間状態になっている夫婦がいました。その夫婦にロボット・メーカーが最新式のロボットを実験としてプレゼントしました。この子ども型ロボットは母親に対して永遠の愛をインプットしています。それがデビッド。シックスセンス坊やです。

 はじめは「子どもの代用品なんて」とイヤがっていたママも、だんだんその可愛らしさにホロっときて、自分の子どもが元気になったんだとか思い始めますが、なんと不幸?なことに、例の病気だった本当の子どもがケロっと治ってしまいます。

 となると、やっぱり、ロボットはロボットでありまして・・・、可哀想にデビッドは捨てられて・・・。と、これは「鉄腕アトム」じゃないか!!トビ雄の代わりにアトムを作った天馬博士が、背がのびない!ことを理由にサーカスに売っちゃうのと同じやんか。

 その後、デビッドはピノキオが最後には本当の人間の子どもになったように、自分もなれるんだと信じて、なんと2000年後まで生き続ける。そして、最後にデビッドはママから初めて「I Love You」と言ってもらえる。ロボットも泣くシーン。

 結局これは「母と子」の物語でありまして、お父さんが見てもいっこもオモロナイ映画でした。「メトロポリス」といい「A.I.」といい、手塚先生が見たら「ボクならもっとおもしろい映画にするなあ」とおっしゃりそうなレベルでした。スピルバーグの株も下がった。

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●●Movie No.42●●
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メトロポリス ☆☆ 2001.6/24
 だめ!もしも手塚さんが生きていらしたら、メトロポリスのマンガの表紙のところに「映画のメトロポリスはぼくのマンガとは関係ありません」とお書きになることでしょう。まさに「海のトリトン」のコミックス版の表紙にあったように。「テレビのトリトンはぼくのマンガとは関係ありません」と。

 ディズニーやドリームワークスがCGガンガン使ったアニメのようなCGグラフィックス漫画を作るから、日本人にもこれぐらいできるんだー!って言いたいだけの映画。だめ!
 なんぼCGの技術が上がったって、これみよがしに使うからクサイ!くさい!だめ!

 あの日本のアニメーションの古き良き伝統、「わんぱく王子の大蛇退治」や「ワンワン忠臣蔵」のころの暖かさはどこへ行ったんだ??映画にだけでてきたボロ・ロボット「フィーフィー」の暖かさが全然生きてなかったじゃないか!!だめ!

 手塚マンガのオールスターが総出演で、楽しめるはずが、「せこいの〜」としか思われへんかった。せっかくの原作がこれではかわいそう。こんな脚本で手塚原作をどうのこうのと言われるのは許せん!!だめ!

 でも、☆は二つつけておきます。合掌。

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●●Movie No.41●●
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15 ミニッツ ☆☆☆☆ 2001.6/09
 これはかなりいい。

 ニューヨーク警察の大物デカのデニーロはテレビ界でも有名で、キャスターと組んで「凶悪犯罪シーン」をテレビに売ったりしている。メディアを利用しつつ、自分も利用されてやったりしている。女性レポーターと本気で結婚しようと思っているぐらい、マスメディアを味方につけている。でも、めっちゃ「腕利き」のデカ。ニューヨーク市民からも愛されている。

 かたや、消防屋さんのエドワード・バーンズは「バックドラフト」でデニーロがやっていた職業(火事の原因とかを調べる人)で登場。こっちはメディア大嫌い派。

 どういう訳か二人がコンビを組んで??事件にあたることになる??ここは「?」マーク。なんで、刑事と消防屋さんやねん??

 犯人役のロシア人とチェコ人の「映画オタクぶり」が笑わせてくれるんだけど、こいつらがメディアを利用して金もうけをたくらむ。つまり「自由の国」アメリカらしく、なんでもありのメディアに「殺人」のシーンを売り込もうというわけ。その標的にされるのが、有名刑事のデニーロ。案外、あっけなくデニーロが殺されちゃうんだ、これが。そして、その殺人シーンがテレビに写し出され、同僚デカや消防屋さんが怒り狂う。
 メディア対警察??果たして、その対決の果てには・・・???

 最近のアメリカのメディアものとしては「トゥルーマンショー」があったけど、あの映画みたいに、アメリカのテレビって、視聴率のためにはなんでもする!ってとこあるんやね。レポーターとかキャスターとかいう人たちも、自分のキャリアのためにはなんでもする!ってとこあるやんか。これって、まさに「自由の国・アメリカ」やねんなあ、きっと。
 日本では考えられん。報道協定とかあるしね。
 でもサー、最近の日本もかなり「おかしく」なってきてるやん?かなり「危なく」なってきてるやん?日本の古き良き何かが確実に崩れつつあるって感じ。日本もいろんなことで、なんでもあり状態になってきてると思う。「なんでもあり!」っちゅうのは、「恥」とか「恥ずかしい」という感覚がなくなったということだと思う。

 小学校での児童殺傷事件なんていう恐ろしい事件が起こって、誰もが「アメリカみたい・・・」って感じたはず。もしまた、阪神大震災みたいなことがあったら、今度は「破壊と略奪」が起こるかもしれん。なんでもありやもん。なんか、そんな恐い感じがするほど、日本はどこか狂ってきたと思う。

 見た後で、そんなことを考えさせる映画でした。

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