4
ここは独断と偏見による映画評のコーナーです。
ネタばれもありますので、まだ見てない映画のレビューを読む時は気をつけてください。
☆は5つが最高です。

●●Movie No.40●●
a
ザ・ダイバー ☆☆ 2001.5/30
 デニーロ、久々の渋い役。最初は軍艦のダイバー役で、その後、降格になってダイバー学校の教官の役。アル中になって、ガタガタになって、また、最後はカッコよくシャキっと現れるという、デニーロのカッコよさがいっぱいの映画。

 「タイタンズをわすれない」みたいな感じで、アメリカ海軍に黒人ダイバーが初めて登場したときの、いろんな差別やいじめを描いて、でも、どんどんヒーローになっていって、ソ連の潜水艦とニアミスしながらも手柄をたてて、さあ今から!っちゅうときに、大事故にあって・・・・。でも、この不屈の男はそれでも現役ダイバーとしてがんばるのだ!という、アメリカ人の好きそうな筋書き。

 邦題が「ザ・ダイバー」だから潜水夫の海中でのアクションシーンみたいなのんを期待してまうけど、原題は「マン・オブ・オナー(名誉を重んじる人)」で、もともと小作人の息子として生まれた黒人がアメリカ海軍で生きて行くことで学んだのは「名誉」だったというお話。いかにもアメリカやっちゅうねん。

 テレビの「世界まるみえ」でよくやってるような「へー、そんなエライ人もおるんやな〜」っちゅう話が映画になったゆう感じで、映画で見るにはスケールのちっちゃい、もひとつな話やったで。

a
a

●●Movie No.39●●
a
トラフィック (☆はありません) 2001.5/04
 アカデミー賞の監督賞をとった映画なので、悪い予感があった。だいたい、アカデミーゆうのは、そのときのハリウッドの「状況」というか「流れ」みたいなもんに左右されるもんやし、一般のお客さんが選ぶもんとちがうから、世間の評判とはかけ離れてるのが常。
 って、やっぱり当たってた。いっこもオモロナイ。ダルイダルイ。なんにも盛り上がりもない。アカン、アカン。

 これは見に行ったら「金、返せ!」状態になります。
 ビデオを借りてみても「金、返せ!」という気分になります。
 やめときなはれ!

 結局、麻薬という問題が、日本とアメリカとでは、レベルがちがうということでしょう。だから、全然、ピンとこんし、おもんないんじゃ!!

 メキシコ警察の人、アリさんマークの引っ越し社・赤井秀和?そっくり。

a
a

●●Movie No.38●●
a
タイタンズを忘れない ☆☆☆ 2001.4/29
 いかにもディズニー映画っちゅう感じの「よくあるスポ根」モノなんだけど、頭よさげなデンゼル・ワシントンがやっぱりカッコいいから参っちゃう!

 ときは70年代、まだまだ黒人差別があったころのお話。70年代って聞いただけで、ボクらの世代は完全にノックアウト。思ったとおり、あのころのヒットソングが続々と流れてる。それだけでも涙がドバ〜ッ。
 白人の高校と黒人の高校が統合されて、フットボールのチームも合体。そこで起こる人種の壁??いかにもありそうな設定やけど、これは実話。それなりの説得力もあり。黒人と白人の選手の間に友情が生まれて、周囲の人々も巻き込んで行って、チームは破竹の勢いで連勝!ところが、エースの選手が交通事故で下半身不随になっちゃって、チームはどうなる?次の試合は勝てるのか??
 ほらね、よくある「スポ根」モノでしょ?でも、素直に泣いちゃうのよね、これが。

 「アルマゲドン」で、この人だれ?とか子どもにゆわれて、離婚したママが「セールスマンよ」とか言っておきながら、テレビに出てる宇宙飛行士だと分かったとたんに「あれはセールスマンじゃないのよ。あなたのパパよ」とか言うお調子モンのヨメはんのダンナになってた人(分かりやすい説明やと思うけど)が、もう一人のコーチ役で出ていて、すっごくよかった。
 このコーチの子どもの女の子がフットボールおたくで、なかなか笑わしてくれる。

 まだ、あれから20年ちょっとしかたっていないのよね。たった20年で人種差別がなくなるのかね。まだまだ、そう甘くはないよねえ。だからこそ、リメンバー・ザ・タイタンズ!というタイトルなんでしょうね。「タイタンズを忘れちゃいけない」ということなのよ。
 ってことは、リメンバー・パールハーバーは「真珠湾を忘れちゃいけない」ってことなのか・・・。日本人なんて突然戦争しかけてくるようなヤツラやねんぞー!ってか??う〜ん・・・・

a
a

●●Movie No.37●●
a
スターリングラード ☆☆☆☆ 2001.4/21
 これはエエ映画や!もともと戦争映画は好きやし、狙撃兵っちゅうのが緊迫感あってよろしい。

 いきなりボルガ河畔で恐るべき戦争描写があるんやけど、プライベート・ライアンも真っ青ゆうぐらいのリアルさと迫力。ソ連軍は二人に1挺しかライフルがないのよ。資源不足かなんかで。せやから、ライフル持ってる兵隊のすぐ後ろをついて走って、そいつが撃たれて死んだら、もう一人がライフルをとって、また行くっちゅうわけ。で、ジュード・ロウはライフル持ってない方やったから、持ってるヤツの後ろを必死でついていく。このへん、ええで〜。

 ほんでから、ジュード・ロウとエド・ハリスのソ連対ドイツのスナイパーどうしの対決!これはライフルの腕としかける罠の頭脳戦!見ごたえ十分!地味な展開やけど、ハラハラしてまう。エド・ハリスはこういう軍人役が似合うなあ。渋い!トゥルーマンショーのTVディレクターの役はもひとつやったもんね。

 その息詰まる狙撃合戦に、志願兵ターニャをめぐる男二人のドラマがプラスされて、これはかなりエエ映画でしたよ。しかし、映画のキャッチコピーの「ターニャ、ぼくは君のために今日もナチを撃つ」っちゅうのは全然違う!と思うけど・・・。

a
a

●●Movie No.36●●
a
ハンニバル ☆☆ 2001.3/31
 原作とは違うエンディング!と聞いていたので、どうなるんだろうと期待した。だって、原作ではクラリスとレクター博士がなぜか仲むつまじく二人で暮らすことになっちゃうんだよ。そんなん、おかしいやん。んなアホな〜っちゅうラストやったんやけど、映画はそれとは違うらしいから、リドリー・スコット監督が何かアっと驚くものを用意してくれたんかな?と期待した。

 エンディングまではだいたい原作通りで、奇妙な緊張感がず〜っと続いて、時間を忘れて見ていられた。全体のトーンがヨーロッパ・テイストというか重苦しい暗い雰囲気で、いい感じ。フィレンツェの警部が首吊りさせられるとことか、悪もんたちがブタに食われるとことか、ふんふん・そうそうと思いながら、ラストを待った。

 あれ?終わっちゃった!

 クラリスはあんまりアクションばりばりの活躍もないし、レクターとの「さし」の勝負もほとんどないし・・・最後のレクター博士の「決断」はクラリスへの愛なのね!ってことで、次回へ続くぅぅうう。

 これがアメリカで大当たりしてるのは、日本人とは人種が違うのねっていう証拠ですわ。肉食人種と穀物人種っちゅうか、「肉」に対する考え方の違いでしょうね。それって、あるで。

a
a

a●●Movie No.35●●
a
プルーフ・オブ・ライフ ☆☆ 2001.3/24
 メグ・ライアンとラッセル・クロウがくっついたとか別れたとかゆうんで、えらいこのカップルのせいで、この映画が話題になってるらしいけど、そんなもんどーでもよろし。

 そんなことより、ラッセル・クロウとそっくりさんのデビッド・モースとが共演してることのほうが、イマイ家では話題になっております。

 さて、南米とか中近東とか治安のよろしくない国では外国人の誘拐というのが多いらしくて、誘拐保険みたいなもんがあるらしく、さら誘拐事件を解決する交渉人の会社もあるというから、世の中恐ろしいもんや。ホールインワン保険とかもあるんやから、これぐらい当然か。
 メグ・ライアンの旦那であるデビッド・モースが誘拐されて、その交渉と事件解決にやってくるのが保険会社のラッセル・クロウ。非常に分かりやすい。「交渉人」と「ランボー」を合わせて、メグ・ライアンの可愛らしさをふりかけたような映画。別にスゴイこともなんともない。

 夫婦がちょっと倦怠期をむかえた時には、夫が誘拐されたりすると、また、愛情が復活するよ!という安易なラブ・ストーリーでした。

a
a

a●●Movie No.34●●
a
リトル・ダンサー ☆☆☆ 2001.3/14
 時は80年代。イギリスはサッチャーさんが首相をやってる時。ダーハム炭坑は採掘量が増えず労働者に賃金が払えなくなってきていた。そこでストライキ。しかし、ストをやると日払いの労働者にはメシを食う金も入ってこない。そこでスト破りとか出てきて、小さな炭坑町では近所どおしのイザコザも起きてくる。ああ、炭鉱夫に未来はないのか・・・。
 さて、ボクシングクラブにいやいや通っていたビリー少年は、あるとき隣でやっているバレー教室に興味をもつ。なんとなくいっしょに体を動かしているうちに、バレーの魅力にとりつかれ、親にも内緒でバレーの練習にうちこむ。こいつは見どころがあると感じた先生も熱心に指導する。

 頑固な炭鉱夫のお父さんにバレたときは、ボロくそに怒られたりするけど、やっぱりやめられない。体から沸き上がる踊りたいという気持ちは押さえられない。
 そして、ロンドンのロイヤルアカデミーの試験の日、アニキが逮捕される。当然、試験はパー。

 でも、お父さんはビリーの熱意と「ひょっとしたら」という夢に賭けてみることに。でも費用が・・・。ついにお父さんは御法度のスト破りをしてお金を稼ごうと決意。ウ〜ン!!ここのお父さんの葛藤が!!!素晴らしい演技だった。
 ラストは今売り出し中らしい男性バレリーナ??が一瞬だけビリーが大人になったという設定で登場。この人、有名らしいけどね。
 全編にわたってTレックスのブギーが鳴り響くいい映画でした。

a
a

aa●●Movie No.33●●
a
キャスト・アウェイ ☆☆ 2001.3/01
 最初から最後までアメリカの黒ネコヤマトの宅急便・フェデックスの宣伝みたいな映画。それにバレーボールのウィルソンとスポーツウェアメーカーのスポルディングと。
 ドリームワークス制作で、ロバート・ゼメキス監督で、トム・ハンクス主演とくれば、見る方はめちゃくちゃ期待するし、本年度アカデミー賞は確実!というレビューまで紹介されてたんじゃあ、絶対「ええ」に決まってると思って見に行くやん。

 あ〜、それなのに、それなのに!
 よかったのは、飛行機が落ちるシーンと、無人島でがんばるチャックおじさんの姿だけ(火をおこすところ)。ストーリーは「オチ」も「どんでん返し」もない「のっぺらぼー」。がんばって、がんばって、元の世界にもどってみれば、もっと冷たい仕打ちが待っててもええぐらいなのに、なんか爽やかに終わっちゃう。
 まあ、FOUR YEARS LATERというテロップが出た後のトム・ハンクスがホンマにスマートになってたことに免じて、☆は二つ上げましょう。

 世のビール腹諸君!やろうと思えばスマートになれるんだ!がんばろう!

a
a

aa●●Movie No.32●●
a
ギャラクシー・クエスト ☆☆☆☆ 2001.2/18
 スタートレックのパロディ映画と言われると、ほとんどの人が「そんなの見る必要なし」と判断しちゃうでしょう。でも、これは大間違い!スタトレのファンじゃなくてもSF好きなら誰でも感動しちゃうような、とってもいい映画でした。そりゃまあ、スタトレおたくなら狂喜するシーンも満載だけど、スタッフが一流だからチャッちい安物っぽいところは全然なくて、A級映画にしあがっています。
 昔のテレビドラマの「ギャラクシー・クエスト」の登場人物たちが、ほんものの宇宙人にたのまれて大冒険をするというおかしなストーリーだけど、ただの売れない役者だった登場人物たちがだんだんと生きる自信をとりもどしていく様子がとてもいい!

 特に「ダイ・ハード」の超悪者テロリストをやってたアラン・リックマンはよかった。へんなトカゲ頭の宇宙人役なんだけど、ほんとはシェークスピア役者で、「なんでこんなカッコして、しょーもない演技をしたりせないかんねん」と思っている。でも、他に仕事もないからイベント(いわゆるバイショー)なんかにも出ている。こいつが、ほんとの宇宙に出て、サーミアン星人助けようとがんばる。このへん、泣かせるで〜。

 ラストもなかなか感動的。ええ話やった〜。
 パンフレットがポテトチップスみたいな袋に入っているというシカケ付きだったけど、こんなことしなくってもいいのにね。これで1000円とるんだから、ぼったくりだ。

a
a

aa●●Movie No.31●●
a
ペイ・フォワード ☆☆ 2001.2/10
 予告編見たら、どんなけ感動ものの涙ボロボロものかと期待させるんだけど、たいしたことない。まあ、泣いたよ、確かに。涙出たよ、確かに。でもなあ〜〜〜。
 一人が三人の人に何かをしてあげる。それもスゴイことをしてあげる。勇気を出して、世の中を変えるつもりでしてあげる。そしたら、その三人は別の誰かに何かをしてあげる。それもスゴイことを。そうやって、どんどんいったら、世の中が変わる!ウン、変わるやろうね、ホンマに。だから、ボクも今日はヨメはんに何も言われて無いけど、台所の洗い物をすすんでやったさ。
 なんか、ほのぼのと淡々と物語りは進んでいって、ハッピーエンドかと思いきや!なんと「ガックリ」させる結末が・・・!シックスセンス坊やが死んじゃうのだ。「な〜んや、このエンディングは、最低やな〜」とホンマにガックリきた。しょ〜もない、なんで殺してしまわなあかんねん。ほかに何か方法はないんかいな!・・・と、人をどん底にたたき落としておきながら、最後の最後に・・・!ダイアナ妃のときみたいに、全米から花をもって、たくさんの人々が御悔やみに駆け付けてくるのだ!!夜のラスベガスの町にロウソクの灯がいっぱい。

 だから、泣いたよ、確かに、その瞬間は。だって、うれしい光景だったもん。遠くの方から車がどんどんやってくるんだもん。みんな、ペイフォワードした人たちなんだ。一人の中1の子が世の中をちょっとでも変えられたんだ。

 でもな〜、なんだかさ〜。シックスセンス坊やがさ〜。これはやっぱり「バッド・エンディング」ですよ。
 ところで、音楽を担当したトーマス・ニューマンという人は「アメリカン・ビューティー」の人です。あれと同じような摩訶不思議な感じの音楽です。でも、しょっぱなに出てくるサム・クックの曲はいいですよ。

a
a

List Pageへもどる

Topへもどる