☆ゴジラ
かなりヤル気が感じられるけど、顔(特に口)がおかしい。まるで影絵の犬みたい。下アゴがペラペラ。背びれがシンプルすぎ。あまりにも細い腕とか足と背びれの貧弱さがバランス悪い。でも放射熱線を吐く技がカッコよくなった。シッポ攻撃で相手の動きを止めておいて、振り向き様にバーっと吐く。これはカッコいい。
☆怪獣のデザイン
せっかくリニューアルしたのにカッコ良くなってるのはアンギラスとエビラ、クモンガ、カマキラスという脇役たちだけ。残念!
☆怪獣の対戦
ガイガン復活してくれたのはめっちゃうれしい(ゴテゴテしすぎ)のに、対決はあの程度かよ。カギ爪攻撃を素手で受け止めて、いきなりの放射火炎で首が吹っ飛んでおしまい!そんな弱いガイガン見たくないんじゃー。期待してたのになー。
クモンガの糸を持って振り回したらクモンガがぴゅーっと視界から見えなくなって飛んで行った。あそこでキラーンって星になってたらよかったのにね。
めっちゃ走りが速くなったアンギラスと突進してくるキング・シーサー、さらに飛び込んでくるラドン、この三つどもえの攻撃をゴジラどうかわす!なんとアンギラスの頭踏んづけてジャンプしたらキング・シーサーとラドンは同士討ち。こういうノリは昔の「プロレス対決」風でよろしい。
さらにキング・シーサーがボール・アンギラスをシュート、それをゴジラが両手で阻止。サッカーみたいなこういうノリもよろしい。
カマキラス自体はかなりカッコいい。あの羽の音といい、振動といい、それっぽい。でもポイとつかまれて投げられたら電信柱みたいなのんに串刺しなんて安っぽい。どうせならゴジラに胴体を引きちぎられるぐらいのことはせにゃあ。
エビラはミュータントの松岡くんたちと対戦。まあ、よう出来てた方やな。
ヘドラは最後のエンドロールのバックでちょろっと出てくる程度。もったいない。
モンスターXは登場しかたがまるでイリスでした。ふわーっと下降して来たとこなんかパクリ。あまりにもデザインが人間っぽくってイヤでした。それがカイザー・ギドラに変身する!なんとぶさいくなキング・ギドラ。これもイヤ!ゴジラのエネルギーを吸っている〜?またこのネタ〜?イヤーっ!
でも久しぶりに好戦的なゴジラでよかった。前作「東京SOS」のゴジラは全く戦意がなかったもんね。
☆音楽
キース・エマーソン!!EL&P!!時代おくれ!がっくり。どうせなら「タルカス」のアルマジロ・タンクが登場してたらオモロかったのに。
☆ちょっと褒めておこう
一番よかったのはタイトルバック。今までのゴジラの歴史を一瞬にして見せたあのセンスは素晴らしかった。これはいけるんじゃない?と、これから始まる本編に期待したけど、そのタイトルバックはハリウッド(スパイダーマン2とかセブンとかの人)に外注したもんでした。やっぱりなー。
☆ゴジラの悲劇
結局のところ、ボクのようなゴジラ・ファンは一体どんなゴジラだったら納得するんだろう。これが最後だから人気怪獣いっぱい出します。お祭りのようにしますと省吾氏はゆってた。でもお祭りっぽいというよりも北村氏の好きなように「こんなアクションやったらスタイリッシュでカッコいいんじゃない?」感覚でヤラれちゃってた。だから納得とはほど遠い。
「大戦争ゴジ」が登場。今のお笑い路線で今までのゴジラ映画をセルフパロディで見せるお祭り映画、カメオ出演満載にしてたら納得したか?
「ビオ・ゴジ」が登場。平成ガメラのような軍事シュミレーションにして、ありそうなリアルさで描いてたら納得したか?
今回のゴジラで、X星人の操る旧ガイガン、アメ・ゴジとの壮絶なバトルに絞って、もっと対決シーンで見せてたら納得したか?
結局、50年間、ファンそれぞれが勝手なイメージ、ゴジラはこうでなきゃというものを強く持ってしまったために、誰がどないがんばっても全てのゴジラ・フリークを納得させられる映画は撮れない(あんなに救世主だと思われた金子氏でも納得というレベルまでは届かなかったでしょ?)というのがゴジラの悲劇なんでしょう。同情します。でも、これで終わりとは言わず、これに懲りず、ゴジラは撮り続けて欲しいです、東宝さん!ハリウッド監督で「着ぐるみ」で撮るという発想もおもしろいかもよ。ローランド・エメリッヒ、再登板とか。または初代ゴジラのハリウッド版リメイクとか。
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