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ここは独断と偏見による映画評のコーナーです。
映画館で見た映画だけにしぼってあります。
ネタばれもありますので、まだ見てない映画のレビューを読む時は気をつけてください。
☆は5つが最高です。

●●Movie No.150●●
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パニッシャー ☆☆☆ 2004 Nov.

 ワッタッシィー、エイゴのセンセ。punishは「罰する」とか「こらしめる」、だからpunisherは「罰する人」とか「こらしめる人」…っていうじゃない。
 だけど、ホントに懲らしめられなきゃならないのは、パクリまくりの監督ですからー。残念!
 動機は「マッド・マックス」、手段は「コマンドー」、トラボルタは全然カッコよくなかったー斬りぃ〜っ!

 でも、こういう完全無欠のB級映画、好きです。笑いまくったもんね。いやー、おもろかった。

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●●Movie No.149●●
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ハウルの動く城 ☆☆★ 2004 Nov.

 倍賞千恵子主演、少女ソフィーが荒野の魔女に呪いをかけられ90才のおばあちゃんの姿に変えられるが、いい魔法使いハウルとの恋によってついにその呪いが…というファンタジー・ラブストーリー。

 声だけなのに倍賞千恵子の存在感、デカ過ぎ。参りました。さすがは大女優。これぞ大女優。アニメのソフィーが倍賞千恵子に見えてしかたなかった。

 荒野の魔女の汗だくシーンはやりすぎ!

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●●Movie No.148●●
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コラテラル ☆☆★ 2004 Oct.

 トム・クルーズが髪の毛アッシュグレイ?にしてチョー悪者の殺し屋に!?

 冒頭、空港でのシーン。ターミナルを歩く怖そうなトムさんとぶつかる男。「大丈夫?」とか声をかけながら、持っていたカバンがすり替わる。←なかなか緊迫感のある滑り出しにちょっと期待がふくらむ。

 場所は変わってタクシーの中。女検事と運ちゃんとのだらだらした会話。キャラがもひとつつかみにくい運ちゃん。これだけ長時間映っちゃったら後で必ずこの女検事が事件に関わるんやろなーって分かり過ぎ。さらにエレベーターですれ違うトムさんと女検事。なんという偶然。やりすぎ。期待感が萎えていくー。

 クラブでの銃撃戦もだらだら長過ぎ。ラストの地下鉄ではトムさん、この映画が「ミッション・インポシブル3」と勘違い??の大アクション大活躍。

 提案!ジェレミー・フォックスの運ちゃんはミスキャスト。もっとキャラをはっきりさせるべき。若い運ちゃんじゃなくて定年間近のモーガン・フリーマンみたいなおじーちゃんにして、トムさまとのキャラの差をはっきりさせた方がよかったんとちゃう?そのためにはトムさまはもっと冷酷に徹してほとんどしゃべらんぐらいでもええ。

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●●Movie No.147●●
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モンスター ☆☆★ 2004 Oct.

 見終わった後「ヘ、へ、ヘビー!」ってうなっちゃうような映画。見ない方が体と心によかったかな…と。「スイート・ノーベンバー」のシャーリーズ・セロンが2003年アカデミー賞をとったほどの超よごれ役演技ですごいんやけど、その汚れ方が悲惨でかわいそうで見ててツライのよ。15キロも増量(減量の反対)して「えーっ、年とったらあんな腹になっちゃうのかよー。」って幻滅〜。

 とにかくいっぱい人を殺しちゃうんだけど、よくあるドンパチものならなんぼ人が殺されても平気やのに、この映画の殺人シーンは銃声が鳴るたびに体がビクっと硬くなった。それほど人殺しシーンがリアルで見てられない。リアルってのは、撃たれたらこうやって血が出るとかそういうことじゃなく、完全にせっぱつまってて、生きるのに必死で、そして愛する人がいるからこそ人殺しを犯してしまうというリアルさ。これが怖い。

 ただし、この怖さを「映画のエンタテイメント」とは割り切れないので、見ていてツライのだ。やっぱ、どんなに実話に基づこうと、どんなに悲惨な人生であろうと、最後には「これは映画なんだ」って言えるような切り口じゃないとツライです。ある意味「ダンサー・イン・ザ・ダーク」みたいに救いようが無いのよ。

 アイリーンとセルビーが出会って、スケートリンクで愛に目覚めて、二人の逃避行が始まって、…というとこらへんまで「テルマ&ルイーズ」(←実は同じシリアルキラーをモデルに映画にしてたの)みたいでよかったのに、最初の殺人からどんどん奈落の底へ落ちて行く感じがたまらなく辛かったです。

 ジャーニーの曲がいいところで流れるので★ひとつオマケ。

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●●Movie No.146●●
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I, ROBOT アイ、ロボット ☆☆☆★ 2004 Sept.

 はっきりゆうて「鉄腕アトム」&その他であったような話。でも脚本がいいのか、飽きないで最後までハラハラして見てられた。

 ロボット三原則をやぶってロボットが人間を襲う!なんでやーっ!不良ロボットの大暴動やー!★ロボット嫌いのウイル・スミスにはそんな過去があったんかいなーっ!けど強くなれたんでうれしかったりして〜?んなことない?★ロボットの反乱の黒幕は…やっぱりアンタかいなーっ!このネタ、みえみえやがなー。

 結局CG頼みの映像だけど、ウイル・スミス対ぎょうさんのロボットの車上アクションは楽しめた。「スパイダーマン」のような動きのロボット。「ターミネーター」になりかけの怖さ。「マイノリティ・リポート」みたいな近未来のシカゴ(知ってる場所がちょこっと写って感動〜!)。

 ボクら「鉄腕アトム」「鉄人28号」世代にとって、ロボットってなにやら原体験のような思い入れ(ボクらはロボットといっしょに育ったんだーみたいな)が不思議とあるみたい。だから、この映画の言いたいことがよく分かるって感じがする。メッセージとかじゃなく、これからのロボット社会の光と影みたいなもんがね。

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●●Movie No.145●●
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サンダーバード ☆☆☆★ 2004 Aug.

 夏休みも最後なので、お父さんと「サンダーバード」を見に行きました。映画館は親子づれ(父と子という組み合わせが多かったよ)で割といっぱい。やっぱり、お父さん世代にとってはサンダーバードってかなり思い入れがあるみたいです。

 さて、映画の始まりはチープな色合いの70年代風アニメーションで、アランだけがサンダーバードのメンバーになれなくて、お兄ちゃん達がカッコいいメカで出動するのに、アランはスクールバスで学校へ…という設定をうまく楽しく説明しちゃってる。ここは気に入った。
 ところが、なんでパパ(ジェフ・トレーシー)がまだ現役なんだ!アランは3号に乗ってるはずだ!おい、ブレインズはいつ結婚して子持ちになったんじゃ!と、昔の設定にこだわるお父さんはご機嫌ななめ。でもペネロープさんがきれいだったのと、持ち物なんでもピンクだったのとで機嫌もすぐに直りました。

 お話は「スパイ・キッズ」と同じような、子どもでも分かるストーリー。悪者フッドの陰謀で5号にとじこめられたパパとお兄ちゃん達を助けるために、アランとミンミンとブレインズの子どもの3人がフッド一味をやっつけるという展開。わっかりやすーい。ちゃっちぃ〜!悪者弱すぎー。

 まっ、親子で楽しめる映画としてはよかったんじゃないの?「イマイのサンダーバード秘密基地は高くて買ってもらえんかったなー」とか「2号の足はあんな細いのになんで立ってられるんじゃ」とかいうお父さんの思い出ウンチク話を聞きながら帰るのはチョッちウザかったけどね。

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●●Movie No.144●●
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華氏911 ☆☆☆ 2004 Aug.

 小泉が「政治的に偏った映画は見る予定はない」とゆってたけど、全然「偏った」内容の映画じゃないよ。アメリカ人ならブッシュ一族の素性なんて知ってるんでしょ?ブッシュ父子とサウジ・ダラーの関係とかビンラディン一族との経済的な関係なんかがあんまり報道されてない日本だからこそ、見たらおもろいんとちゃうのん?

 マイケル、マイケル、・・・はい、マイケルっとかゆう意味不明の笑いをさそう元ダンサーらしい芸人おるやん。マイケル・ムーアのこの映画も意味不明な笑いをさそうんや。
 インタビューされたそこらのオバチャンやらイラクへ送られた若い兵士やら大統領警備のSPやら政府高官やらの言うセリフで笑ってしまうんやな。「それはオカシーやろがーっ」という内容を平気で言うから腹立つん通り越して笑てまう。
 ブッシュ本人のセリフや行動も「アホやな、こいつは」というレベルまでいってるから笑かしてくれる。
 その後、じわーっと悲しいぐらいの怒りに変わるんやが…。

 9/11のあのシーンは音だけで画面真っ暗。飛行機が降下してくる音、爆発音、悲鳴…。テレビで見たあの光景を思い出して怖くて震えたね。

 4年前、ゴアが大統領になってたら、今と同じようにはなってないかもしれんね。

 華氏は英語で「ファランハイト」やっちゅうことを、やっと覚えさせてくれた映画でした。

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●●Movie No.143●●
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スパイダーマン2 ☆☆☆☆ 2004 Jul.
 これ、前作よりええんとちゃう?

 タイトルバックで「1」のストーリーをアメコミ風イラストを使ってサラっと解説するあたりニクイねー。今回のストーリーも分かりやすくてよろしい。悪もん出て来て、やっつけて、でもヒーローも苦しんで・・・と、さらーっと入っていける。

 ニューヨークの摩天楼をすいすい飛び回るCGも慣れたもんやし、なぜか電車の上での戦いを撮りたいがためにシカゴの街もごっちゃにしてたのもボクにとってはうれしかった。

 今回はメイおばさんの優しさにホロっときたねー。「実はボクが強盗を逃がしてやったためにオジさんが殺されたんだよ」と告白されたときはさすがに口もきけない程ショックを受けたんだろうけど、次に会ったときには「よく勇気をだして本当のことを言ってくれたね」ってピーターを抱きしめてあげられるんだもん。こんな大人にならなアカンねや!。メイおばさんはスパイダーマンに助けられたとき、これってピーター?って気がついてたんとちゃうやろか・・・。

 ドクター・タコはどうやって服を着たのだろうとか、正体が完全にばれたスパイダーマンは「3」でもマスクをする必要があるのだろうかとか、MJは主婦として家事ができるのだろうかとか、ハリーはお父さんの般若面を「3」ではかぶることになるだろうけど、「こんな仮面カッコ悪いー」と思わないのだろうかとか、新聞社のデスクは息子の嫁を取られてもピーターを雇い続けるのだろうか、といろんな心配をしつつ「3」を待ちましょう。

 ところで、ボクはあの新聞社のデスクのいつもそばにいてる小太りの黒人のおっちゃんが好きです。次回はあの人に活躍してもらいたいです。

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●●Movie No.142●●
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トロイ ☆★ 2004 Jun.
 ウォルフガン・ペーターゼンって監督はバカな男達を映画にするのが好きなのかねー。大嵐の海に漁に出てった男達がみんな死んじゃうみたいな・・・。
 はっきりゆうて、この映画は予告編で充分でありました。エーゲ海に浮かぶ一隻の戦闘帆船からずぅーっとカメラが引いて行くと、ありゃ一隻じゃないや、十隻?いや百隻?うわーっ!何千隻とあるじゃんーっていう、あの見渡す限り帆船だらけの圧巻シーン。あそこだけでしょう、見せ場は。

 戦いのモブシーンは「ロード・オブ・ザ・リング」で見飽きたし、重たい甲冑に身を固めたものどうしの戦いも「ラスト・サムライ」で堪能したし、何の目新しさもないや。

 「ファイトクラブ」で見せたブラピの肉体美は、ほほー、鍛えちょるなあって感心したし、アクションもカンフーっぽくってキマってたけど、しょっちゅう登場するブラピのノーパン・シーンと、最後にレゴラスが放った弓矢がアキレス腱にささって死んじゃうシーンは笑えたよ。トロイの木馬にアキレスが乗ってたなんて知らんかったしー。

 それと音楽がダメ。ぜーんぜん音からググっとくるものがなかったよ。お連れの方は「この音楽、酔っちゃうよ」と気分悪くなってたみたい。

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●●Movie No.141●●
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デイ・アフター・トゥモロー ☆☆☆☆ 2004 May.
 地球温暖化で極地の氷がとけると海水の塩分濃度が薄くなって海流に異変がおきて、地球はあったかくなるどころか、氷河期を迎えるんだって。へーえ、へーえ、へーえ。
 とにかく異常気象でロスは巨大竜巻群にやられちゃうし、ニューヨークには巨大高波が押し寄せてすごいことになる。さらに超巨大寒波台風?が北半球を襲って、ついに氷河期にー。さぶい〜っ!
 このへんのCGと実写の合成の妙は楽しい!おもろい!怖ーい!もう1回見たい!「ディープ・インパクト」とか「アビス完全版」であった、あのシーンが豪快に連続して楽しめるのだー。いやー、すごいすごい。

 ストーリーの核となるデニス・クエイド熱血父ちゃんが、あんまり関係のよくなかった息子を助けるためにNYへ行くという部分はほんまにどーでもよくなっちゃてるし、アラを探せばいろいろあるし、とってつけたような部分ばかりやねんけど、単純で分かりやすいからいいかー。

 それにしても「環境問題」っぽいはずのこの映画、見終わっても何のメッセージも感じられないというのは逆にすごい。いかにもハリウッド娯楽映画です。

 それにしても2。息子のジェイク・ギレンホール。「遠い空の向こうに」の子やけど、スパイダーマンそっくりで、気色悪いぐらい似てる。トビー・マグワイヤがスパイダーマン2に出えへんかも・・・となったとき、こいつにオファーが来たっちゅのも納得や。

 それにしても3。東京に巨大ヒョウが降るシーンがあるんやけど、どう見ても香港。めっちゃせせこましい。しゃべってる日本語も変ちくりん。やっぱりこんなもんでっかー、ハリウッドの日本イメージって。いつまでたってもダメねえ。

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