こんな日本、おかしいじゃーん!っていうガックリ・シーンはかなり少ない。そりゃあ細かいことゆったら、あるわ、あるわ、これでもか!って出てくるけど、それまでの感情移入をバッサリやられちゃうほどのドギツイ変さはない。だから、十分、どっぷりと映画に入り込める(はず)。
安心して映画に漬かっちゃうと、トム・クルーズと渡辺謙、真田広之のそれぞれのカッコよさとか潔さとか志の高さとかがグイグイ来て、アメリカにこんな時代劇作られちゃうようでは邦画も負けやねって実感。
殺陣(個人戦での)も集団戦(合戦)も迫力はすごい!圧倒される。なんであの大迫力が邦画では出せんのか?合戦シーンではなぜかグラデュエーターを思い出した。しかしトム・クルーズ、先頭切って突っ走るなんて、ちょっとやりすぎ?カッコええから許すけど。
お侍さんの時代っちゅうのがちょっと時代考証間違ってるけど、日本人にとっての「理想郷」のように描かれてて、へー、あの時代ってこんなにいい時代だったのかーって逆に説得力あったりして不思議。とにかく、見てるボクらが「日本人」のはずなわけで、それなのに、そうかー、日本人ってこんなに素晴らしい民族なんだなーと感心してしまうのが可笑しい。
久しぶりに涙が止まらん映画だった。まさに瀕死のガメラがそれでもレギオンやギャオスの大群に向かっていく、そんな最後のサムライの気高いスピリットに文句なしに感動してしまった。
心配してた小雪というモデル上がりの女優?とトム・クルーズとの見たくないシーンは、ギリギリのところで踏みとどまってくれて、見ずに済んだ。あー、よかった。もし、そーゆーシーンがあったらガックリきて映画の評価も下がるところであったー。
(その2)2回目を見て・・・
あの柔らかい稜線の山ってどっかで見たことあるよなー、どこだっけ・・・。そうだ!これは「指輪物語」のロケ地、ニュージーランドだ、きっと!そう思ったら、富士の裾野のシーンも勝元の村のシーンもまさに「ロード・オブ・ザ・リング」と同じに見えて来た。オフィシャルHPにもロケ地のことはのってなかったけど、たぶんそうですよ、これは。
ハンス・ジマーの音楽、うまいこと日本的な旋律もちょこっと入れて、いつもの「メロディー重ねて重ねてこれでもか!攻撃」で感動的にしてるよなあ。うまいわー、やっぱり。これはサントラ欲しくなるね。
あの小雪の子供二人はめっちゃ演技が自然でうまかったなあ。ええなあ、子供のくせにトム・クルーズなんかと仕事できて。
姫路にロケに来たのは一瞬やったのに、雪降らせたり、桜咲かしたり、どないしたんやろ。すごいわ。ハリウッドの技術はすごいわ。
アメリカでも12月公開やけど、日本映画みたいなこの映画がどれぐらい受け入れられるのか興味あるなあ。アメリカでのポスターは漢字(武士道!勇!忠!礼!など)をばんばん入れて「日本趣味」まるだしやから、なんや分からんけど「日本的」やーゆうて評判になって、また漢字のTシャツとか入れ墨とか流行るんやろか。
2回見てもやっぱり泣くとこはいっしょやった。2回見ても泣けたということはやっぱり映画として成功してるゆうことやんなー。これはかなりヒットしまっせー。
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