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ここは最近買ったCDについて文句を言うコーナーです。
こういうのは完全な趣味の世界ですから、買うときの参考にはなりませんのんで、あしからず。

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プロジェクト2 "ライブ・イン・ノーザンプトン"
ProjeKct Two "Live in Northampton, MA"
 キングクリムゾン・クラブ17枚目のオタク・アルバム。98年7月のライブ。もともと、このプレジェクト2は98年の2月から7月までのライブから公式アルバムを1枚出した(「ライブ・グルーヴ」)だけだから、この録音も同じライブの別音源なだけで、これといって目新しいこともビックリするよおうなこともない。

 曲もダブリばっかり。なんで買ってしまうんだべ〜?

 箱の中に何が入ってるのか分からん方式の「オマケ付きラムネ菓子」なら、ダブったおまけの人形は「ダブリ」と呼ばれて、友だちにあげるとか交換するとか、ひょっとしたらホカされるか、あんまりエエ運命は待ってないはずやけど、こういうオタクCDの場合、ダブった曲はどーすりゃいいんだ?

 誰か、ダブった曲どおしで交換会、しょーかぁ〜?

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ジェフ・ベック "トゥルース&ベック-オラ"
Jeff Beck "truth & beck-ola"
 ツェッペリンのデビューアルバムよりもほんの少し前に出たジェフ・ベックのアルバム「トゥルース」と二枚目の「ベック・オラ」がカップリングされて1枚のCDになったお買得版。たったの¥1667(税抜)。

 ヤードバーズをジミー・ペイジに追い出されるようにしてやめて、心機一転、ジミーを見返してやろう!と作ったんだろうけど、あまりにもオーソドックスすぎた感じ。
 ツェッペリンもブルース曲「ユー・シュック・ミー」をやってるけど、ベックさんのはロッド・スチュアートのブルースらしいボーカルとブルースらしいバックの演奏と、後半にちょっと変わったアレンジに挑戦してるだけで、全体の雰囲気は「もろホワイトブルース」
 ところが、ロバート・プラントの「アーウゥーアーウゥーアーウゥー」というケッタイなボーカルが意表をつくツェッペリン版はジョン・ボーナムの恐るべきヘビーなタイコで「ブルースらしさ」よりも「ニュー・ロック!」という感じに仕上げて、完全に勝ってしまった。
 つまりベックさん、返り打ちに会ったカッコウで完全に負け。

 ツェッペリンが生ギター使っても「ベイビー・ゴナ・リーヴ・ユー」みたいにギャンギャンがんばってるのに、ベックさんは生ギターで「グリーン・スリーブズ」なんかチンタラ弾いてるし。ベックさんの反撃は次の「ラフ・アンド・レディ」まで待たなきゃダメダメでした。

 ←ジャケットにあった当時の写真やけど、こんなポップなぼっちゃん顔ではツェッペリンには勝てまへん。こんなもん、テンプターズやないかー!

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キング・クリムゾン "ライブ・イン・ナッシュビル"
King Crimson "Live in Nashville, YN. Nov.9&10,2001"
 キング・クリムゾン・クラブ会員に頒布されるシリーズの19枚目。今度はナッシュビルでのライブ。それも去年の11月のアツアツのライブ。ゆうても、こないだのレヴェル・ファイブ・ツアーも11〜12月だったから、同時期のラインナップでの録音。曲もかなりダブってる。

 でも、初めて演奏するねんとMCでゆってた曲もあって、11曲中2曲が新曲だとすると、これはかなりいい方です。たいがいのクリムゾンのライブアルバムはいつもの曲をいつものようにメッチャおそろしいテクニックと不思議な興奮で演奏してるだけやから、新曲が聞けるのは珍しいのだよ。

 でもねえ、今回の「演奏」はちょっと荒いですよ、フリップじいさん。微妙に狂ってるとこ分かっちゃうのよ。どこがって、名曲「レッド」でのアンサンブルのズレは・・・これは微妙だけど、アカンでしょう、やっぱり。

 ところが、この4人のメンバーになって、クリムゾンはまた新しい時代に入ったような気がするなあ。ちょっと前とは、ちょっと違う。このノリでスタジオ録音がほしいなあ。

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ディープ・パープル "ライブ・イン・ジャパン"
Deep Purple "Made in Japan"
 72年の大阪と東京公演のライブ盤、ロックのライブ盤では5本の指に入る名盤中の名盤。あれから30年たって、日本でもイギリスでも、そのときの録音をいろいろかき集めて、完全版とかボックスセットとかいろんなパターンで再発されてるなかの1枚。

 ドラムがストトン、ストトンって鳴って、オルガンがファンファーレみたいなもん弾いて、それから始まる「ハイウェイ・スター」!!このイントロで当時のロック野郎どもは全員のけぞったもんだ。

 なにしろ全曲、イアン・ギランのテンションの高さは恐ろしいかぎり。リッチー・ブラックモアのギターがどうのこうのじゃなくて、このライブが30年たってもやっぱりハードロックとして聞けるのはイアン・ギランの典型的なハードロックのボーカルの姿のおかげです。
 「チャイルド・イン・タイム」のあのソプラノ・シャウトがあるから、こんなおとなしい曲でも今もちゃんとハードロックになってるのだ。

 このアルバムは2枚組で「アンコールズ」として「ブラック・ナイト」「スピード・キング」「ルシール」の3曲が入っている。たいがい後で付け足した曲は出来が悪いもんやけど、この3曲はほんまにやっぱりスゴイ。ここでもイアン・ギランのテンションは最高潮。

 しかし、なぜにブラックモアのギターが左側から聞こえてくるんや?たしかアイツは右で、ジョン・ロードが左やったんとちゃうか〜〜〜??

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グランド・ファンク・レイルロード "キャピトル・コレクターズ・シリーズ"
GRAND FUNK RAILROAD "Collectors Series"
 なにを今さらグランド・ファンク??と思って聞いてみたら案外知らん曲もあったりして、当時はそんなに追っかけて聞いてなかったんやな〜と痛感。友岡くんが1枚目「グランド・ファンク登場」を持って家に来た時はスゲーって思った(はず?)けど、このバンドは別にボクが買わんでもええやろーって感じで、ほったらかしにされたんやね。

 こうやって聞き返してみると、プロデューサーがどえらい面々で、「アメリカン・バンド」はトッド・ラングレンやし、ジミー・イエナーもおるしフランク・ザッパもおるし、評論家筋の評判は悪かったけど、すごいやつらと仕事してたんやんやなあ〜。

 だんだん上手になってくるのが分かるのも興味深いです。

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テッド・ニュージェント&アンボイ・デュークス
Ted Nugent & the Amboy Dukes "Loaded for Bear"
 ボクが初めてアメリカに行った年、ソロになって活躍していたテッド・ニュージェント。レコード屋のガラス窓にはテッド・ニュージェント「ライブ・アルバム」の宣伝ポスターがずら〜って並べてはってあったもん。それにつられて弟へのお土産にLP買ったもんね。

 そのテッドさんが在籍していたというアンボイ・デュークスなんて全然聞いたこともないがな。当時のアメリカのハードロックなんてたかが知れてるからどうせおもろないのん分かってるのに、なぜか買ってしまった。

 一応、年代順(1967〜1968に3枚のアルバムを出してる)に並べてあるベスト盤やねんけど、案の定、最初のころの曲は「イギリスのちょっとハードなポップグループ」という感じの音。ところがね、だんだんテッドさん、ギターに目覚めてくるのよ。ギターで曲をひっぱっていくようなアレンジになってくるのよ。すると、ツェッペリンがやろうとしていたようなこととか、ベックさんがやろうとしていたようなこととか、そういう「これからのロック」の片鱗がちょこっと出てくるのよ。リフとかリズムとかギター2本の使い方とかで。このへんは資料としてはメッチャおもろいね。69年がウッドストックやん。そこまでにドカーンとけへんかったから、アンボイ・デュークスなんて消えちゃったけど、ひょっとしたらスゴイことになってたかもわからん?って考えたらオモロイやろ??

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ロキシー・ミュージック "ハート・スティル・ビーティング"
Roxy Music "Heart Still Beating"
 「アヴァロン」と「フレッシュ&ブラッド」というアルバムはロキシーのある意味「最高傑作」だと思う。この2枚のアルバムって、バンドの歴史から見たら、スティーリーダンの「エイジャ」と「ガウチョ」と同じ位置付けなんとちゃうやろか?

 バンドとしていろんな変遷なり変化なりがあって、「ほんまに頭の中でやりたい!って思ってる音」を出すためにはスタジオミュージシャンのテクニックを借りてやらなしゃーない!ってことに気がつく?

 ざわざわした汗臭い猥雑な雰囲気をそぎ落として、理想の音を作り上げたのが、あの2枚だったような気がする。

 でも、このライブではブライアン・フェリーの汗がにおってくる!演奏はアンディ・ニューマークら、あのアルバムに参加してたつわものたち。でも歌ってるブライアン・フェリーのエネルギーは演奏の枠からはみだしてかなり男くさい!
 特にニールヤングの「ライク・ア・ハリケーン」で聞かせる歌はまさにソウル!グっときます。心にしみます。う〜ん、うなります。

 下の「ヴィバ!」にも入っている曲を聞きくらべてみると、バックの演奏力の差は歴然だけど、結局はロックでもなんでも「ボーカル」が命っていうことやね。演奏の差なんて、ちっぽけなもんや。ようはボーカルや!ブライアン・フェリーはええ!

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ロキシー・ミュージック "ヴィバ!ライブ"
Roxy Music "Viva!"
 76年録音のライブ。昔から知ってるし聞いたこともあるし、今さらって思ったけど、不思議な「帯び」に魅せられて買ってしまった。

 普通、国内盤では「帯び」がついてるのはあたりまえ。いろいろと訳の分からんコピーを書き立てて、よけい内容を分かりにくくしてくれる。輸入盤にはそういう「帯び」はついてない。

 ところが、ヴァージンレーベルの輸入盤やのに、帯びが付いてて、その帯には「ロキシー・ミュージック」とカタカナで書いてある。よーく見ると、どうもそのカタカナのフォントがおかしい。バランス悪い。日本のものではない。そうか!イギリスのヴァージンレコードがわざと日本語の帯を付けて売ってるんやな?なーるほど。外人は「オー!ジャパニーズ!」とかゆうて喜んで買うんやな。

 最初はカッコよくスーツでダンディに登場したブライアンがだんだんと汗まみれになってワイシャツのそでめくって顔から汗したたらせながらエッチに歌ってる雰囲気がとてもいいッスねえ!カッコええで!

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ジェフ・ベック "フラッシュ"
Jeff Beck "Flash"
 「ピーポー・ゲッレディ」が聞きたいーって思うとガマンできんようになって、昔のカセットを探すんやけど、どこへいったんか分からん。
 やっと見つけてもアナログやから、早送りして曲を探すんやけど、なかなかたどり着かん。
 出てくる曲、出てくる曲、み〜んなしょーもない曲ばっかり。え〜?ナイル・ロジャースですか?あの、今となっては古めかしいアレンジ。あんなんばっか!
 やっと「ピーポー・ゲッレディ」を探し当てた時にはもう聞きたかった気持ちを忘れてる。

 こんなん、いややー!

 ってことで、CD買っとくにこしたことはない。
 やっぱり名曲やなぁ〜。しみじみー。
 ジェフ別府さんはホンマにロッドくんが好きなんですねえ。アツアツやねえ。ええわぁ〜。この1曲のために大枚はたいても損したとは思わんどー。

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Jガイルズ・バンド "フルハウス"
J.Geils Band "LIVE FULL HOUSE"
 しかし、このライブもほんまに「ライブの名盤中の名盤」やねえ。1曲目のイントロのドラムのタカタカタカタカから8曲目の「ルッキン・フォー・ラブ」までデトロイトの会場で聞いてるみたいな感じになるで。なんや!この臨場感は!!聞いてて恐ろしくなる。目の前にピーター・ウルフがおるみたいや。

 最近はいわゆる普通のブルースロックを聞いてもどうもノリきれんというか、何を聞いてもいっしょというか、こっちの体力というか気力というか若さというか、そういうエネルギッシュなパワーが失せてきたというか・・・なんせ普通のロックは「お手上げ」状態やねんけど、このライブのパワーはすごいわ。たいしたもんや。

 もう1枚「狼の一撃?」やったかライブが出てるけど、絶対にこっちの方がええわー。シンプルー!このドライブ感!!聞いてたら若返る!!聞いて効くバイアグラや!!

 これは効きまっせぇ〜!奥さん!!

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