イージーライダーの挿入曲に使われたおかげで今だにみんなの記憶に残っている超マイナーバンド。こんなバンドも珍しい。
1968年にアルバムを出したんやけど、いわゆるサイケなロックで、ジェファソン・エアプレインの「しょーもない曲」(←ボーナストラックでオマケにはいっているけど、ホンマしょーもない!)をやってたらしい。全然売れなかったからプロデューサーさんが作曲家をつけて、当時サイケな連中が聞いていたグレゴリオ教会音楽のミサをロック風にアレンジしてLPにしたのが、これ。ジャケットの表に「作曲・デビッドさん」ってハッキリとクレジットされてます。
と言っても、これもむちゃくちゃ売れたわけでもなかったらしい。なにしろメンバーは不満タラタラだったし、楽譜を見ながらでないと演奏できなかったそうです。
サンタ・モニカでのコンサートでは楽譜立てを置いての演奏。ロックでは楽譜立てなんか置きませんよ、普通。でも風がふいて楽譜がブッ飛んじゃったので、しかたがないから、延々同じキーでアドリブ大会になったそうです。
ゲストのホーン・セクションに「キーはEだ!」とか叫んで演奏し続けたので「君たちはフリージャズもできるんだね」とファンから言われたそうです。
ってことは、あのころの名演奏と言われているような、延々とアドリブが続くような曲は、実はそういう「エーカゲン」な演奏だったのかもしれませんねー。グレートフル・デッドとか・・・。
案の定、聞ける曲は「キリエイゾン」だけでした。まあ、¥500やったし、別に損したとは思えへんけどね。貴重や!っちゅうだけですわ。
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