26th.THE LAST

ここは最近買ったCDについて文句を言うコーナーです。
こういうのは完全な趣味の世界ですから、買うときの参考にはなりませんのんで、あしからず。

なお、CDレビューはこのページの10枚が終了しましたら、ブログに移転する予定です。そちらの方もどうぞよろしく。

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デラニー&ボニー&フレンズ "オン・ツアー・ウイズ・エリック・クラプトン"
DELANEY & BONNIE & FRIENDS "ON TOUR WITH ERIC CLAPTON"1970

 いや〜っ、懐かしい。このジャケットも最高やね。69年の録音だというのに、このファンキーな黒っぽさはホンマにカッコいい。タイトでファンキーなリズムはカール・レイドルとジム・ゴードンだ!そりゃあ完璧に決まってる。

 さりげないホーン・セクションがいい。泉たまのホーンもこういう音楽を聴いてくれてたらよかったのにー。

 MCの紹介で「クリームのエリック・クラプトンだ〜!トラフィックのデイブ・メイソンだ〜!」って聞こえて来てホンマにうれしくなるわ。ええ時代や。ロックの黄金時代の名盤や、やっぱり。

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アル・クーパー "ブラック・コーヒー"
AL KOOPER "black coffee"2005

 マイク・ブルームフィールドやスティーブン・スティルスとのスーパー・セッション、BS&Tの結成、レイナード・スキナードのプロデュースでボクらの世代には有名なアル・クーパー。60才を越えて、視力もほとんど失って、それでも現役だー!と元気なところを見せてくれた「おじん、渾身のアルバム」

 ジャージーでもあり、なぜか南部のスワンプの臭い漂う渋さ100%のロックです。最近のドクター・ジョンとか昔のレオン・ラッセルに似てるところが不思議。女性コーラスの入った曲ではピーター・ガブリエルにも聞こえる。

 ソウルフルなライブ「カミン・バック・イン・ア・キャデラック」がカッコいい〜っ!

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グラウンドホッグス "神様ありがとう、ボクに爆弾をくれて"
GROUNDHOGS "THANK CHRIST FOR THE BOMB"1970

 当時のアルバム邦題は「進歩のための破壊!」ギター(トニー・マクフィー)、ベース、ドラムのシンプル・3ピースのバンド。ジョン・リー・フッカーのバックを務めるブルース・バンドだったのがプログレ的アプローチを見せ始めた3枚目であります。

 プログレ的というのは当時のザ・フーが見せたような「トータル・アルバム」化でありまして、ブルースなのにいかにアルバム全体をメッセージでトータル化するかという話です。ところどころに「トミー」を思わせる雰囲気が漂っております。

 いかにも70年代初頭のロックの音でありまして、古くさいのは否めませんが、時代のパワーを感じさせるアルバムであります。

 そろそろ70年代のロックはもう買う物が無くなってきたぞ。

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オールマン・ブラザーズ・バンド "ヒッティン・ザ・ノート"
THE ALLMAN BROTHERS BAND "HITTIN' THE NOTE"2003

 なんだかんだとメンバーチェンジを繰り返しながらも、オールマンという看板だけは絶対に降ろさないホンマにしぶといオールマン・ブラザーズだけど、ついにその完成形にたどり着いたという感じのいいアルバムです。

 ディッキー・ベッツはクビになって、ギターにはウォーレン・ヘインズが復活。そして、スライド・ギターはブッチ・トラックスの甥にあたるというデレク・トラックス。この人、今年のクラプトン来日ツアーのメンバーにもなってる人です。

 グレッグ・オールマンの声があって、懐かしのツイン・リードのフレーズが出て来て、ツイン・ドラムの微妙なバラつきと独特のビート感があって、泣きのスライドがあるから「オールマン」にはなっていますが、実はウォーレン・ヘインズのソロとかガヴァメント・ミュールの音であります。ウォーレン・ヘインズが常に意識しながら「オールマンっぽさ」を装っておりますが、そのへんが見え見えな感じがします。それもこれも「オールマン」という大看板のためです。職人ですから、その辺の仕事はきちんとやります。そういう感じに聞こえます。

 それでもアルバムとしては「完成」しているところが感動的でもあります。

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ジョー・ボナマッサ "ア・ニュー・デイ・イエスタデイ"
Joe Bonamassa "a new day yesterday"2001

 ロリー・ギャラガー、フリー、ジェスロ・タルの曲なんかも織り交ぜながら、ボナマッサのロック・ギター炸裂アルバム。これもいいです。3人編成のパワー・トリオだから、これ以上はないというシンプルさが非常にカッコいい。しかし、古くさい。今でもこんなバンドがちゃんとやっていけるんだからロック・シーンもすてたもんじゃないぜ。

 やっぱりロックはギターで決まりだ!と再確認してしまうアルバムです。今のロック少年はちゃんとこういう音楽を聴いて育ってほしいもんだね。

 そして、なんとプロデューサーは懐かしや!トム・ダウド氏ですがな。

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スコット・ホルト "ダーク・オブ・ザ・ナイト"
SCOTT HOLT "Dark of the Night"1999

 バディ・ガイもゲストでやってるというブルースギターの人らしいです。予備知識はゼロです。しかし気持ちのいいギターを弾く人です。なかなか渋いですよ。

 ジミヘンのバンド、バンド・オブ.ジプシーのメンバーとかダブル・トラブルのメンバーがバックを務めます。

 ギタリスト発掘作戦としては成功です。ボナマッサさんよりもちょっとだけブルースですが、だるくならないブルースですから大丈夫です。この前買ったロビン・トロワーの10倍はいい!

 1曲目「ファイブ・ウーマン」はプリンスの曲なんだけど、泉たまのクマやんの曲「パラダイス・ロスト」にそっくりなのがオモロイ。まったく同じ曲に聞こえるのがホンマにオモロイ。パーカッションの使い方も同じだもんね。偶然とはいえ楽しいです。

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イエス "ザ・ワード・イズ・ライブ"
Yes "THE WORD IS LIVE"2005

 イエスの影の名盤は74年のパトリック・モラーツ時代の「リレイヤー」だと思うボクですが、そのメンバーでの演奏がライブで聞けるっちゅうんで大枚はたいて3枚組・豪華ブックレット付き・ボックスセットを買ったがな。

 「リレイヤー」A面の曲が入っていないのはヒジョーに残念(この曲の一部分だけ他のメンバー構成でやってるのは聞けるけど、それじゃあ意味がない)

 70年のBBCライブから88年のトニー・ケイ復活のライブまで年代順にうまく編集したRHINOレーベルのうまさに脱帽。

 やっぱりイエスのアリ地獄からはなかなか抜けられんわ。

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マーシャル・タッカー・バンド "ホエアー・ウイ・オール・ビロング"
THE MARSHALL TUCKER BAND "Where We All Belong"1974


A NEW LIFE 1973


LONG HARD RIDE 1976

 久しぶりにLPでマーシャル・タッカーの2枚目「ア・ニュー・ライフ」と5枚目「ロング・ハード・ライド」を聞いたら、予想外に今でも聞ける音やったから、当時は2枚組で高かったんで買えなかった3枚目の「ホエアー・ウイ・オール・ビロング」を買ったよ。

 スタジオ録音とライブ録音で2枚組やったんやけど、スタジオの方はいかにもマーシャル・タッカーで一歩間違えばカントリーじゃん!って音で、危ない境界線すれすれをうまくサザンロックにしています。

 ライブの方は、当時のバンドならよくやるパターンで、ライブではアドリブ延々がんばってジャムってる様子がそのまんま収録されてます。ギターが3本おるけどスチールギターも弾くので、メンバー構成からいうと泉たまそっくりなんやけど、泉たまはこんなジャム・セッション的なアドリブ大会はやりませんねー。今どきギターソロを延々やっても誰も喜ばんでしょう。

 びっくりするのはマーシャル・タッカー・バンドは今も現役でやってます!メンバーはだいぶ入れ替わってて、コールドウェル兄弟はいてまへん。下のファイアフォールのメンバーが入ってたり、元アウトローズのドラムがおったりして、まだツアーやってるしCDも出してます。ネットで試聴したらド・カントリーやったから大笑いやった。アメリカではカントリーは不滅なのだ!

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ファイアフォール "グレイテスト・ヒッツ"
FIREFALL "GREATEST HITS"1992


FIREFALL 1976


ELAN 1978

 いわゆる元ナニナニという強者メンバーが集まって出来たスーパーバンドなのに、なぜイーグルスにはなれなかったのか!ファイアフォールの弱点とは何か!

 その理由はこのグレイテスト・ヒッツを聞くとよく分かる。

 ベスト盤なのに収録されている18曲に「元気で明るいドライブの効いたストレートなロック曲がない!」のだ。
 ほとんど全部が短調(マイナー)の曲。もろマイナーじゃなくてもメジャー7ゆうのん?中途半端な陽気さでイライラしてくる。
 そりゃまあ、LPで持ってるファーストと3枚目のアルバムから「これ、ええ曲やな」と思える曲は全部入ってるよ。ところが、その曲もやっぱりマイナー(短調)の物悲しい曲なのだよ。イーグルスでゆうたら「テキリ・イーゼー」とか「オーレディ・ゴーン」みたいな曲がないのよ。これじゃあライブやっても陰気くっさいのんとちゃう?乗れないじゃんか。

 これがファイアフォールのアカンとこでした。

 ところで、ファイアフォールゆうのはヨセミテ国立公園にある巨大な滝(滝ゆうても日本の滝みたいなんじゃなくて、巨大な岩山からドバーって来るような規模の滝です)で、水の無いシーズンに水の代わりに燃えた木を落とす行事?があるらしいんやけど、その燃え盛る木が火の粉を散らして滝を落ちて行く様子をファイアフォールと言うんだそうです。
 ボクがヨセミテに行ったときは夏だったけど水なんてちょろちょろとしか落ちてなかったから滝じゃなくて、ただの岩山でした。実際のファイアフォール、見たらすっごい迫力やろなあ〜。

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ロビン・トロワー "アナザー・デイズ・ブルース"
Robin Trower "another days blues"2005
 ロビンちゃーん、ロビン・ジュースよ〜!って、それはリボンちゃんですがな。
 ジャケットはロビンちゃん本人によるイラスト。こんなブルースやっちゃって、ええんじゃろうか?と頭をかかえるロビンじいじの横顔。

 こらーっ!ロビンじいじー!アンタの若い頃はジミヘンの再来か?と騒がれた程の特徴あるロビン・トロワー節のギターが売りだったのに、こんな誰でもやりそうな普通のブルースでええのんかーっ!誰がギター弾いてるのかクイズにしたって誰も当たれへんぐらい普通に無難にブルースやってるだけじゃんかーっ!それも、もうちょっとロック色強かったら許す気にもなるけど、ホンマのド・ブルースやんかーっ!これは反則でしょうが。

 それでもロビン・トロワー・ファンは喜んで聞くのかなあ。70年代の再発CDが廃盤になっててエライ高値がついてるぐらいだからなあ。じいじになって収まっちゃったロビンさんなんていらないザンス。

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