カイパなのかケイパなのか知りませんが、フラワーキングスのメンバーが2人参加しているというバンド。
ジャケットに子どもを入れたところがムーディー・ブルースの『童夢』を思い出させてくれます。気持ち悪い生き物が子どもの後ろにいて不気味なんですが、子どもにとっては「気持ち悪い」もんではなく、実は仲間だったりしてね。不思議の国のアリスっぽいような…。
さて、プログレ的にはイエス系かな。
プログレ発掘大作戦史上初ともいえるロバート・フリップ的不気味&不協和音ギターソロが一瞬だけ聞こえる。これにはビックリ。でもホンマに一瞬だけで、後はクイーンのブライアン・メイっぽいギターとフレディ・マーキュリー的なボーカル(ときどきエアロスミスのスティーブン・タイラーのようにも聞こえる)が不思議なプログレ感をかもしだしてくれます。
女性ボーカルもおって、時々絡んできます。澄んだ高音の声がジョン・アンダーソンを思わせる。コーラスで聞かせる部分はやっぱりイエス。変拍子を使うとジェネシスに聞こえちゃうのは、それだけジェネシスの変拍子がごっついインパクトで脳にこびりついてるからなんでしょう。
全体的にはプログレとして成功しています。古いオッサンファンも納得。
でも、音をちょっと聞いただけで「イエスだ!」「キン・クリだ!」「ジェネシスだ!」「ピンク・フロイドだ!」と言う風に、「ケイパだ!」と言わしめる個性がないのは時代のせいなのでしょうか??
|